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GIDアーカイヴ。OLモドキ時代のこと。

◇私の職場のお姫様。◇

私が働いていたそのオフィスでは、業務内容的に女性が多いのは当然なんですが、その中でもある若い女の子のOさんは、某上司Nさんの超お気に入りのようでした。

確かにOさんは、ベテランですがオフィス内の最年少で20代前半。しかも、かなりの美人で男性社員の人気者。とは言え、既にどなたかと結婚していて、ちょうど妊娠中でした。

「いつもかわいいねえ、でも今日は特にかわいいよ」

なんて、周りの目も気にせず平然と、Nさんは毎朝Oさんにネコなで声で挨拶をしていました。

当然、Oさんは職場内では特別待遇のようで、毎日遅刻するのは当たり前、でもなぜかタイムカードは定時出勤になっていたりします。労務担当のIさんはそれに気がついて、いつもぼやいていました。

明らかにOさんが職場にいなかった日なのに、出勤簿には「出勤」と記載。もちろん、他の誰でも無い上司のNさんが、いつのまにか、こそこそと改ざんしている模様でした。Oさんは来る時間も自由なら、帰る時間も全くの自由。出社してからも何もしないでただ座ってるだけなのに、時給は頂ける。年下とは言え、その職場では私よりかなりの先輩であるはずの彼女は、毎日何しに会社に来ているんだろうと、私は思いました。

業務的にも、面倒な仕事自体を割り振られることもなく、それでもドジを踏めば、男性社員の誰かがかばってくれます。Nさんも率先して、その彼女のドジの処理をしていました。もちろん、Nさんがそんな対応をするのは彼女に対してだけで、それどころか、自分の失敗を部下になすりつけるのが得意技でした。

どうやらNさんの理屈では、「俺になつけば、楽して稼がせてやる」ということのようで、Oさん自身も、Nさんに対しては多少すり寄っているように見えました。だから毎日、彼女は遅くまで架空の残業をしていました。本人がいるのか、影がいるのかも問題ではなく。

夕方になり、そろそろ外も暗くなってくると、Nさんは彼女に話しかけます。

「もう暗いぞ?一人で帰れるか?大丈夫か?」

そんな様子でしたから、女性ばかりになると、

「お腹の中の子供は、本当はNさんの子供じゃないの?」

と噂になっていました。

一方、私やお友達のHちゃんは、ちょっと手がすくとNさんから「帰れ」コールがかかります。それも、特に私とは直接しゃべりたくないのか、同僚のTさんとCさんを通しての伝言ゲームで伝えてくれるのでした。

「そろそろあの人には帰ってもらえ」

もちろん、私のすぐ隣で彼女たちに話し掛けてるんだから、私にもまる聞こえなんですけど、TさんやCさんは私に気を使って、その口調を変えてくれていました。

「Oさんが通路で倒れたっ!」

ある日、そんな声がビル内に響きました。

瞬時にオフィスを飛び出す男性社員、しかも部長を含む全員だったり。後には私を含む女性社員しか残ってないのでした。そして、そのまま男性社員が誰一人オフィスに戻ってこないので、女性社員の一人が様子を見に行くと、誰がOさんを車で家に送るかで、男性社員は通路で大モメ。もちろん、その間、仕事はそっちのけ。

残された私たちは顔を見合わせて、苦笑するしかありませんでした。ああ、男の人って。たとえ彼女が結婚していても、「あわよくば」という発想のご様子で。

私の見た感じでは、それほどOさんは悪い子には思えませんでした。優しいし、笑顔もかわいらしくて。私の仕事が忙しいと手助けもしてくれるし、明るく声もかけてくれました。

でも、あの上司Nさんのおかげで、やっぱり、彼女は他の人から良いようには見られないだろうなと思うのでした。

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