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◇初めてのピアス。◇

私もピアスをつけたいなと思ったのは、あのM嬢のおかげでした。

ある日のこと、見事に3人とも目の悪かった私たち出来そこないニューハーフは、突然、「お前達全員、コンタクトにしろ」とそのお店のオーナーに言われ、無理やりまた前借りさせられて、3人揃ってコンタクトを作りにいったのです。

相変わらず、どこでもまるっきり周りを気にしないM嬢の大騒ぎに、私はかなり嫌気がさしたものですが、たまたま行ったその病院ではピアスの穴開けとかもやっていることを知ると、そこでM嬢は迷わずピアスを開けたのでした。

結局、その後、コンタクトの方は私にあわなかったのか、私は使うのを止めてしまうのですが、どちらかというとピアスの方が私の興味をひきました。その病院では持ち合わせが足らなかったものの、私も開けたいなあと思ったのです。

ピアスって今よりもっと「女の子特有のオシャレ」ってイメージもあったし、私は「ピアスを開けると運命が変わる」なんて話はまるっきり信じない方だったので。そう言えば、この頃、「穴から白い糸が出て来て、それを引っ張ると?」なんていう都市伝説もありましたね。

でも、もともと意気地無しの私は、市販のピアッサー(ピアスガン)を自分で使う勇気がなかなかわかず、そのまま自慢気な顔のM嬢のピアスをうらやましく思っていました。

そんなある日のこと、ホルモン注射に行った時にそんなことを先生(奥さん)と話していると、いつもの、私のホルモン治療に否定的な看護師さんは、「耳を氷で冷やして自分で針で開ければ良いじゃないのよっ」と、半ば吐き捨てるように言ってくれました。

そして、その返答に困った私が微妙な顔をしながら診察室を出ると、なぜかもう一度診察室に入るように言われました。

「18金のピアスを買って来い。ワシが穴を開けてやるよ。ちょっと麻酔をかければ良いだろ?」

話を聞きつけたらしい院長(旦那)が、そう言ってくれたのです。

この院長はもともと外科の出身の先生なので、自分で処置とか手術をするのがとても好きな人だったのです。と言うか、やはり基本的にノリが軽いだけかも知れませんが。

いつもの看護師さんは横でまた、「ピアスで麻酔をかけるなんてばっかじゃないの?」って顔をしていましたが、とりあえず、私はピアスをつけられると聞いてうれしくなってしまいました。

数日後、18金のファーストピアス入りのピアスガンを買った私は、喜び勇んで病院に向かいました。

いつものホルモン注射をする前にしようということで、院長の登場です。

まず耳を消毒して、鏡を見せられて穴を開ける位置を確認、マジックでマーキング。それから院長が麻酔の注射をしてくれましたが、これが結構痛かったり。もちろん、その針の痛みも麻酔薬でやがて消えていくのですが。

いつもの看護師さんは横でその様子を見ながら、「そのまま注射針で貫通しちゃったら良いのに」と、また憎まれ口を言っていましたね。

そして、少し待った後、私はピアスガンで両耳をバシュッと打たれました。

私が怖がっていたピアスの穴開けは、こうやっていとも簡単に終りました。終ったから言えることですが、ほんとにあっけないものでした。

そしてその後、いつも通りにホルモン注射をしてもらい帰ろうとして受付に行くと、ピアスのことに関しては無料にしてあると聞かされました。麻酔の注射も使っているのにありがたいなあと思ったものです。

正確には、鏡で見ると左右の位置が少しずれていますが、そのピアスの穴は今でも私の耳に開いています。

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