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GIDアーカイヴ。高校生の頃

◇合宿の夜。◇

これは私が高校一年生だった時のお話です。それはひどく暑い日で、私がまだブラスバンドに参加していた頃なので、夏か初秋の頃だったと思います。私たちは同じ市内のある研修施設で一泊二日の合宿を行いました。

早朝から、それぞれの生徒の自転車や、学校出入りの楽器屋さんのトラックを借りて、それぞれの楽器をその施設まで運び、実際の練習場所はそこからさらに少し離れていたので、ティンパニや大太鼓などかさばる物が多いパーカッションは、他のパートの手も借りて、楽器を運びました。すぐさま個々のパート練習、全体練習が始まりました。

相変わらずパーカッションの3人の女の先輩は集合時間も守らず、特に私に何も教えてくれようともしなかったので、相変わらず楽譜も読めない私は、なんとかその場を取り繕うことで必死でした。

確か次の定期公演の曲目をモノにしていくために、何回かのパート練習、合奏を繰り返し、夕方遅くにその日の練習が終ったと思います。もう夕食に何を食べたかなんてまるで覚えてないのですが、事件はその後、お風呂の時間に起こりました。

その家庭のお風呂の少し大きいくらいしかないお風呂に、どういう順番だか、とにかく最後に、私が(不本意ながら)属する一年男子の順番が回ってきました。ひどく汗もかいていたので、私には「お風呂に入らない」という選択はできませんでした。

入る前には、時間は30分と言う話でしたが、私たちが入っている最中に部長が顔を覗かせて、確か「15分だ」と言うので、仕方なく私たちは大急ぎで入浴を済ませようと焦りました。

すると、すぐさま三年や二年の先輩がその狭いお風呂に顔を出してきて、私たちの裸を見て話をし始めました。私は恥ずかしくて仕方なかったのですが、逆らうこともできず、さりげなく身体を隠しながら、早くお風呂を済ませようと更に焦りました。

「よーし、お前ら、壁際に並べ」と、ある先輩が言いました。

私たちは訳がわからないまま、仕方なく命令通り、お風呂場の壁に裸で並びました。その頃には入学後すぐに入った子が何人か退部していたので、一年男子はもう10人もいなかったと思います。それぞれが手で前を隠したり後ろを向いたりして、恥ずかしさに耐えていました。 私も前を隠し、少しドアから後ろを向いていました。

それから数人の先輩が入れ替わりに顔を覗かせて、「前を隠すな!」と怒鳴り、手を外させて、私たちの裸をじっくり眺めて、ひそひそ話したり、ニヤニヤして行きました。もちろん、男子の先輩だけではなく、中には女子の先輩も数人いました。

私はもうその場から逃げ出したくてたまりませんでした。もちろん、合宿に来たことも、既に辞めたくなっていたブラスバンドを、なぜもっと早くに辞めなかったのか、後悔していました。

私はもう何も考えないようにして、先輩たちの命令通り、前も後ろも何もかも見せてやりました。そうでないと、泣いてしまいそうだったのです。何となく私はぼ〜っとしながら、TVで見た刑務所の囚人ってこんな気持ちなのかなあ、などと想像してしまいました。

最後にまた部長がやってきて、「もう出ろ」と言うので、その恥ずかしい「品評会」は終りました。

私は次の日も何となく過ごし、なるべく記憶にも残らないようにしました。

それ以降、私は更に部活に参加するのが億劫になり、最後には原稿用紙30枚位の退部届を書いて辞めました。そもそも気が付けば入部させられていた部活だったので、むしろすっきりした気分でした。

実はこの時の部長は、父の古い友人(夫)と中学の時の担任(妻)の息子だったので、本人はもちろん、卑怯にも親を通じても引き止めてきましたが、私の意志は固いものだったのです。

ちなみにこの話は、この時も今も未だに、家族の誰にも話していません。

と言うわけで、私は主に運動部にありがちの先輩・後輩なんて大嫌いなのです。

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GIDアーカイヴ。高校生の頃

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