×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

GIDアーカイヴ。ニューハーフの時代のこと。

◇お店の先輩と業界の先輩。◇

ニューハーフの業界には三つの尺度があります。それは実際の年齢と、お店での年功、そして業界での年功です。

とは言え、実年齢に関しては、みなさん、できるだけ自分のことは隠そうとするのが普通なので、ニューハーフ同士、本名も知らなければ年齢を知ることもまずありません。もちろん、 それを無理に尋ねることもご法度です。ですから、一応本人が言う「自称年齢」をお互いに尊重しあいます。たとえそれが「それは無理がある気が(^^;」なんて思うような年齢でも、 一応、ニューハーフ同士は尊重しあっているのです。

さらにそれが本人のキャラ(クター)であるような場合、お店をあげてそれに協力してあげることにもなってきます。ですから、年齢って言うのは、「とりあえず言うだけ」みたいな感じですね。あまり信じてはいけません。

そこで年齢の他に、もっと確かな尺度が必要になって来ます。

それがニューハーフにとって一番重要な、お店での「先輩・後輩」です。実年齢よりも、そのお店でどれだけ長く働いているかがとても大切なのです。なぜなら、 ニューハーフのお店(水商売全般?)には、基本のマナーや礼儀よりも、いろいろそのお店なりに違う流儀や作法が存在していて、それを教えてもらい、 きちんと身に付けていくためには、どうしてもそのお店に先にいる先輩に謙虚でいなくてはならないからです。そうでないと、いつか間違いなくトラブルになります。場合によると、お客の側でもそれを真剣に気にする方もいますね。

つまり、たとえ一日でも先にそのお店に入店していたなら、年齢が年下でもそのお店の中では「お姉さん」ということになります。

しかし、それと同時にニューハーフ業界全体での「先輩・後輩」も重要です。私の勤めていたお店にはほとんどなかったですが、基本的に ニューハーフ業界は横の繋がりも非常に強いので、それを忘れるわけには行きません。ホルモン投与や手術をしてくれる病院の情報、お金を落としてくれる上客の情報を得るためにはそれを軽視するわけには行きません。まして、もし自分が別のお店を移るなんてことになったら、それを軽視していたことを間違いなく後悔することになるでしょう。

もっと給料の良い、もっと良いお店にスムーズに移って行くこと、それはニューハーフとして生きている人間の死活問題なのです。お店をスムーズに移ることは、そのくらい本当に難しいことです。

そういう意味でも、ニューハーフはそれぞれのお店に属してもいますが、やはりそれぞれが個人商店でもあると言えます。まして、お店から口座を持たされて、お客のツケも自分で責任を持って回収しなくてはいけないようなお店に勤めていると、表に見えているような華やかなことばかりではありません。

よく言われるように、ニューハーフは仲間意識も強いですが、それは個々がしっかりしていて、そのしっかりしている者同士が、本当に困っている場合に助け合っているということなのです。

「ニューハーフは男の世界だ」って聞いたことありませんか?一見、華やかで女性らしさを磨き、競う世界ですが、それはまさに男性としての精神力や気性を持っていないと生きていけないことを、辛辣に表した言葉なのかも知れません。

その世界の端っこの端っこでちょっとだけ生きていた者の感じたことでした。

感想をメールする。スパム対策がしてあります)

GIDアーカイヴ。ニューハーフの時代のこと。

このページのトップへ

Copyright(C) Since2004 えんじぇる。(sad_angel) All Rights Reserved.